こんにちは!Yokoito Additive Manufacturing (YAM)広報です。
YAMでは、3Dプリンタや関連する技術の研究をする「テクニカルリサーチ」という活動を行っています。日々の業務の中で浮かんだちょっとした疑問や問題を実験・検証し、得た知見を弊社3Dプリントサービスをはじめ、すべてのAMユーザーへ還元していきます。
今回は、粉末焼結の仕上げ、「ポリショット仕上げ」と「染色」をしたトイレサインを作成しました。
課題
弊社、株式会社YOKOITO本社には、実際に3Dプリンタや後処理機をご覧いただけるショールームスペースがあります。
このショールームスペース、トイレの場所がわかりにくく、打ち合わせなどで初めてご来社される方はちょっぴり不便です。この課題を解決するため、今回はトイレのサインを制作します。
造形
ぷっくり半立体のお手洗いマークをモデリングし、粉末焼結方式の3Dプリンタで出力しました。粉末焼結方式は造形範囲全体に粉末材料を敷き詰めるので、パウダーを掘り返して造形物を発掘していきます。
ポリショット仕上げ
取り出した造形物にポリショット仕上げを施します。ポリショット仕上げはブラストタイプの表面処理で表面を均一に仕上げることが可能です。通常の粉末焼結の造形品と比較して、表面がなめらかになり、少し光沢が出る仕上がりになります。
全自動で仕上げをしてくれる機械にざっとつっこみ10分放置します。するとざらざとら粉っぽかった表面がツヤツヤになりました。
▼左:通常の粉末焼結造形品/右:ポリショット仕上げをした造形品
染色
ポリショット仕上げはツヤツヤになるだけでなく、表面が均一になることで染めムラなどができにくい特徴があります。せっかくなので染めてみます。
今回使用した染色剤は「プラ染太郎」のラズベリーレッドとブルーです。使用しているグレーパウダー自体の色に染色液のカラーをプラスするので染めてみるまでわかりません。染色剤の使い方の指示通り煮て、洗って、乾燥させます。乾燥前はかなり暗めの印象でしたが、乾燥させるとこのようにしっかり色がつきました!
ポリショット仕上げをしたモデルと未処理のモデルも染めてみました。通常の造形品(仕上げなし)はマットな質感で、見る角度によっては暗めな印象ですがこちらもなかなか良いです。
設置
設置してみました。グレーパウダーの色に染色しているので、落ち着いた渋いカラーに仕上がっています。
まとめ
今回は粉末焼結の表面仕上げ作業「ポリショット仕上げ」と「染色」にチャレンジしてトイレのサインを作成しました。これでトイレの位置が分かりにくい問題は解消されるのではないでしょうか。
Yokoito Additive Manufacturing では毎月YOKOITO京都本社にて3Dプリンターの実機やファクトリースペースを見学できる「YAM Showcase」を開催しております。
YAMプリントサービスでは今回紹介した表面処理加工も可能です。表面処理のみの加工も承れますので、ぜひご活用ください。SLS造形品の表面処理について詳しく知りたい方は以下のウェビナー(録画)をご覧ください。
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平日 10:30-13:00・14:00-17:00
Mail: info@yokoitokyoto.com
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